恋と愛は 違うね 続最愛

saddle-boss



マツコはN課長から 伝言を頼まれたようだ。

 

 家庭も彼氏も大事にしろ。家族は未熟な若かりし頃の汚点が半分、残りは忍耐。

 若いときの自分の見る目が 年数が経てば誰でも好みが変わるもの

 変わらなければ 嘘だ。子供のために 家では元気なお母さんを演じなさい。

 俺は 子煩悩なお父さんを演じるから。


マツコはN課長の愛情の深さを感じた と羨ましいとまで言うのだ。

ズルい男のエゴと身勝手な伝言に 苛立ちしかなかった。

これまでのゴタツキは まるで嘘のように密会の相談がN課長から持ち出されるようになった。


私はそんなに器用な人間ではない。

気持ちの整理は とっくにできていた。

夫には家庭より大切な女性がいて、私には夫なんかよりN課長の事しか考えられなくなっている。

こんなのは 嘘でも家族として成立させてはダメだ。

この部分だけを話せば 何て身勝手な奴等となるが、私たち夫婦は価値観が違いすぎていた。

夫の実家は支社がいくつもある会社を経営しており 末っ子のわがままな坊っちゃんだった。

私の実家は貧困家庭の昔で言う 身分不相応

結婚するまで全く気付かなかった。


密会の際に N課長に愚痴をよく聞いてもらったものだ。

家庭にお金を入れてくれない人で、実は私はパート以外に朝刊配りと牛乳配達もして生活のやりくりを

 していたのが事実。

N課長は 酒に酔っては 私をじっと見て涙ぐんでいたことを思い出す。


 どうしてもっと早く俺の前に現れてくれなかったんだ?

 どうして俺等はこんなに好きあっているのに 時間が来たら なんの気持ちもない奴の所に帰らなければいけないんだ?


N課長の気持ちをずっと黙って聞いていた。

この人とずっと一緒に ずっと傍にいてほしい こんな気持ちは初めてだった。


夫との生活は大切になど思えない。

家に帰れば 一人娘との生活のことだけを考えていた。

N課長と私は 互いの気持ちを確認できたことと 子供の前では 優しい親でいようと 約束をして密会は繰り返された。


お互い最愛の存在となった。

恋と愛は 違うね 最愛

saddle-boss



職場での 噂話は興味本意に すぐに広まった。

楽しいはずだった職場が 居心地の悪さしかなかった。

家庭も同じである。

居場所を無くした私に更に娘の学校に行きたくないアピール 

家計のためにパートつとめを始めたはずが 現実逃避の場所になっていた。

N課長とは いつしかふてくされたような態度でしか 話ができなくなっていた。 


そんな私に苛立ちを感じていたのだろう。

勤務時間に呼び出された。

これから先 どうしたいのか?

私にもわからないが とりあえずこのままではいけないことだけは わかっていた。

N課長に 夫にも女性がいたことが…

それでこれからどうしたいの?

ひどい話だ。

誰も私の気持ちをわかってくれない。


マツコは Y課長との関係を家族に絶対にバレないように続けていくつもりなので、屯子も家族は壊さないように

しないとダメよ と念押しされた。

N課長からマツコに話があったようだ。

恋と愛は 違うね 嫉妬

saddle-boss



幾度となく 密会を繰り返し 職場が益々楽しくなってきた。


ある日、私の上司から 仕事を手伝ってと言われ 行動を共にするようになった。

上司は N課長と私が密会の相談をしていることに気づいていたのだ。

作業をしながら 質問が繰り返される。

その度に 誤魔化していた。

ニヤニヤしながら まだ質問は続く。

その様子をN課長が見ていたようだ。

今度はN課長の質問攻めにあう羽目に

少し面倒なことになってきた。


マツコからも色々聞かれた。

私は そんなことより マツコから聞かされたいろんな新情報に 驚いた。

いつの間にか マツコとY課長が何度も結ばれた と言うこと。

そしてN課長と私が噂になっていること。

レジの女の子が N課長にちょっかいだしていること。


私はN課長に嫉妬した。

もう会うのをやめようとも思った。

しかし 私の感情は 興味深々の恋心から 安定し信じる方の愛情に変わっていた。


N課長と密会の際 レジの女の子と約束を何かしたのか 確認するが話題を反らすのだ。

N課長は私と上司が作業をしながら長く話していたことが 面白くなかったようだ。

誰のことを聞かれていたと思っているのだ?


お互い嫉妬心から出た行動なのだろうか?

しばらく密会はやめよう と話を切り出した。

本心ではなかったが わかったよと言われ 後悔しかなかった。


それからと言うもの 事あるごとに 何しているのか気になって仕方なかった。

家に帰っても 上の空。

上手くいかないときは すべてが上手くいかなくなる。


夫の浮気を知人から聞かされて 驚いた。

なにも反論できない自分に もうダメだと 夫への感情など何もないことに気づいた。

おまけに 娘は学校に行きたくないと言う始末。

完全に崩壊を迎えた。