恋と愛は 違うね 楽園



どうやら N課長と奥さんも我が家と同じ ギクシャクしている様子

気付けば 職場でお互いを 目で追っていた。

3人会以外に N課長から次々誘いが来るようになった。

私は嬉しくて 約束までの日にちを手帳にカウントダウンしていた。

休みを合わせて取り 早朝からコンビニで 酒やツマミを買い 遠く離れたホテルへと向かった。

どうしていいかわからないくらい 動揺していた。

乾杯をして互いの家庭の話が止まらない。

次の密会を考えているよ とにやけているようにも見えた。

どこまでが不倫かわからないが 時間を共有していることが 嬉しかった。

誰も信じないだろうが N課長と私はプラトニックな関係だ。

二人だけの秘密がどんどん増えていく。

手をつないで カラオケをして 話しもたくさんして

楽しい時間は あっという間だった。

恋と愛は 違うね 楽園



恒例になった月に一度の 3人会

マツコは 休憩時間にどうにかして Y課長を誘ってと繰り返す

私にとっては 苦痛でしかなかった。

言いなりにならない私に またマツコの仕掛け罠が待っていた。

周囲の仕事仲間が 次々 Y課長が探していた と、声を掛けてくる

嫌な予感しかなかった。 

Y課長が現れた。

 ちょっと話が…飲み会は自宅が遠いから 無理なんだよ。

 飲み会があるんですか?ととぼけてみた。

 マツコさんが 向坂さんから一緒に来てと誘われたと聞いた

 

3人会は 酒癖の悪いマツコとN課長の悪ふざけとばか騒ぎで 終始笑いが止まらなかった。

私は車の運転手だったので マツコを家まで送り N課長を勤め先の駐車場まで送り届けた。

勤め先の店長が待ち受けていた。

N課長は 酔った勢いで 店長の名前を呼び捨てで 勤務時間外まで偉そうに言うな!

 と言いながら 急に私に抱きついてきた。

店長は しばらく 私たちを見ていたが 諦めて帰って行ったようだ。

 私はN課長の暴言に 心配しかなかった。

  誤解されたら どうするんですか?

 沈黙のなか いろんな感情が沸いてきた。

 N課長が私の手を強く握ってきた。

   俺は 屯子ちゃんとこうしているだけで 楽しいし落ち着く

  何も言えなかった。

 何もなかったかのように 時は過ぎ 桜が咲き乱れる季節になった。

 ここで言い忘れていたことがありました。

 私の名前は 向坂 屯子です。

 N課長は労働組合の役員をしていて 会合に出席するように誘われた。

 お誘いはどんどんエスカレートして、花見の幹事を任す と言い出す始末

私は 楽しい3人会とは 裏腹  家庭が完全崩壊

  終わる事のない誘いに N課長に家庭崩壊の話を打ち明けた。

 元々他人同士なんだから うまくやれる方が過酷だと思うよ と自分の考えをはき

恋と愛は 違うね 戸惑い





私はマツコに上司を誘うのやめようと話した

マツコは 諦めてくれない

翌日 挨拶しか交わすことのないY課長が すれ違い様に 話しかけてきた。

 向坂さん 飲み会に誘ってくれてありがとう 

 あっ、はい、いや違うんです。

 メンバーが少ないと 面白くないから 他にも呼んでね

厄介な話しになってきた。

私は マツコに文句を言った。

どうやら マツコは Y課長に恋をしたらしい。

何度も 家族がお互いあるわけだから ドキドキで止めとくよう話すが…

どんどん思いは エスカレートしていった。

そして、私の面接をしてくれた中年課長Nも 勝手にマツコが誘っていた。

N課長も ノリノリで日にちや場所決まったら教えてね と言われる

私は マツコと二人の飲み会を予定していたのだ。

マツコに強く意見した。

他にはもう誘わないからと不気味な笑みで返答

話しは進んでいくうちに Y課長から飲み会には 不参加と言われた。

喜びが込み上げてきた。

このまま 飲み会は中止になるだろうと勝手に思っていた。

ついに飲み会の当日が来た。

メンバーは マツコ N課長 私 3人

全く楽しくないハズなのに 酒癖の悪さに 笑うしかなかった。

月に一度は また飲み会しようねと私がトイレに行っているうちに 決まっていた。

こうして恒例の飲み会となっていった。